個人化
心理学における「個人化」とは?
心理学における「個人化」は、2つの異なる意味を持っています。
#1. 発達段階における個人化
発達段階における個人化は、エリック・エリクソンによって提唱された発達理論の一段階を指します。
エリクソンの発達理論では、人間は8つの段階を経て成長していくと考えられています。個人化は、青年期(12歳〜18歳)に現れる第5段階です。
個人化の段階では、アイデンティティの確立が重要課題となります。アイデンティティとは、自分自身が誰であるか、どのような価値観を持っているか、どのような人生を送りたいかといった自己認識です。
個人化の過程では、様々な葛藤や試練を経験します。家族や社会からの期待と自分の価値観とのギャップに苦しんだり、将来への不安を感じたりすることもあります。
しかし、これらの葛藤や試練を乗り越えることで、自分自身を深く理解し、真のアイデンティティを確立することができるようになります。
個人化の成功は、その後の人生に大きな影響を与えます。アイデンティティが確立している人は、自分自身に自信を持ち、人生に主体的に取り組むことができるようになります。
#2. 認知の歪みにおける個人化
認知の歪みにおける個人化は、自分自身に責任がないことを自分自身の責任だと感じてしまう思考パターンのことを指します。
個人化は、不安障害やうつ病などの様々な心理的な問題に関与していると考えられています。
個人化の例
会社でプロジェクトが失敗した責任を、自分一人に感じてしまう。
交通事故に遭ったことを、自分が悪いと思ってしまう。
家族が病気になったことを、自分のせいだと感じてしまう。
個人化の影響
個人化は、以下のような様々な影響を与えます。
罪悪感: 自分自身に責任がないことを自分自身の責任だと感じてしまうため、罪悪感を感じやすくなります。
自己卑下: 自分が悪い人間だと思い込んでしまい、自己卑下に陥ってしまう可能性があります。
うつ病: 個人化は、うつ病などの精神疾患のリスクを高めることが分かっています。
個人化の克服法
個人化は、意識的に努力することで克服することができます。
個人化を克服するための具体的な方法としては、以下のようなものがあります。
自分の思考パターンを認識する: 自分がどのような思考パターンを持っているのかを認識することが大切です。
自分の行動と結果の関連性を客観的に分析する: 自分の行動が結果にどの程度影響を与えたのかを客観的に分析してみましょう。
自分自身を責めない: 自分自身に責任がないことは、無理に自分自身を責めないようにしましょう。
専門家の助けを借りる: 自分で個人化を克服するのが難しい場合は、専門家の助けを借りることも有効です。
参考URL
【認知の歪み】種類と克服法|うつ病や不安障害の原因となる思考のクセ: https://www.awarefy.com/app/
マイナス思考の克服法とは?原因と改善策をわかりやすく解説: https://sanyokai-clinic.com/kokoro/category/news/cbt/
【認知の歪み】種類と克服法|うつ病や不安障害の原因となる思考のクセ: https://www.awarefy.com/app/
その他
個人化は、誰にでも起こりうる思考パターンです。
個人化について理解し、克服することで、より幸せで充実した生活を送ることができます。
ご参考になれば幸いです。