心理学用語

ダンバー数

"心理学における「ダンバー数」とは?

ダンバー数は、英国の人類学者ロビン・ダンバー氏によって提唱された、人間が安定的な社会関係を維持できる最大人数の認知的な上限です。

概要

ダンバー氏は、霊長類の脳の大きさ、群れの大きさ、社会的な複雑性との関係を研究し、人間が安定的な関係を維持できる人数は、150人程度であると結論付けました。

この数は、知り合いであり、かつ、ある程度の社会的接触を保持している関係の数であり、単に顔見知りであるだけの関係や、親しい友人関係の数ではありません。

根拠

ダンバー数は、以下の根拠に基づいています。

脳の処理能力: 人間は、限られた数の関係しか処理することができません。ダンバー氏は、人間が処理できる関係の数は、脳の処理能力によって制限されていると主張しました。

社会的ネットワーク: 人間は、互いに関係を維持するために、時間とエネルギーを費やす必要があります。ダンバー氏は、人間が維持できる関係の数は、時間とエネルギーの制約によって制限されていると主張しました。

経験的データ: ダンバー氏は、様々な文化や社会における人々の社会ネットワークの規模を調査し、150人という数字が普遍的な傾向であることを示しました。

批判

ダンバー数は、提唱以来、様々な批判を受けています。

個人差: 150人という数字はあくまで平均値であり、個人差が大きいという指摘があります。

文化の影響: 社会ネットワークの規模は、文化によって大きく異なる可能性があります。

関係の質: ダンバー数は、関係の質を考慮していません。親しい友人関係の数と、単なる知り合いの数の間に違いがあることは明らかです。

参考URL

「みんな」と友達にはなれない理由 @ ーダンバー数と会話人数ー | 心理学コラム

https://jwu-psychology.jp/column/1.html

ダンバー数 - Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC%E6%95%B0

ダンバー数と組織 - 弁理士法人 深見特許事務所

https://www.fukamipat.gr.jp/discusses/2477/

デジタル時代は「友達が多すぎ」? 幸せな人間関係を築く

https://forbesjapan.com/articles/detail/67297

補足

ダンバー数は、人間関係の複雑性を理解する上で役立つ指標ですが、万能の指標ではありません。人間関係は、個人差や文化の影響を受ける複雑なものです。ダンバー数を鵜呑みにするのではなく、あくまでも参考情報として活用することが重要です。 "


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