心理学用語

ABCDE 理論

心理学における「ABCDE 理論」とは?

ABCDE理論は、アルバート・エリスの論理療法におけるABC理論を発展させた理論であり、出来事(A)、思考(B)、感情・行動(C)、論駁(D)、代替的な思考(E)の5つの要素から成り立っています。

ABC理論とABCDE理論の違い

ABC理論とABCDE理論は、以下のような点で異なっています。

要素の数: ABC理論は3つの要素から成り立っていますが、ABCDE理論は5つの要素から成り立っています。

論駁の要素: ABCDE理論には、論駁(D)の要素が追加されています。論駁とは、不合理な思考に対して論理的に反論することです。

代替的な思考の要素: ABCDE理論には、代替的な思考(E)の要素が追加されています。代替的な思考とは、不合理な思考を合理的な思考へと置き換えることです。

ABCDE理論の具体的な内容

ABCDE理論は、以下のような5つの要素から成り立っています。

A(Activating Event): 出来事。ストレスや問題を引き起こす出来事です。

B(Belief): 思考。出来事に対して抱く思考です。

C(Consequence): 感情・行動。思考によって引き起こされる感情や行動です。

D(Dispute): 論駁。不合理な思考に対して論理的に反論することです。

E(Effective New Belief): 代替的な思考。不合理な思考を合理的な思考へと置き換えることです。

ABCDE理論の例

出来事(A): テストで点数が悪かった。

思考(B):

自分は勉強ができない。

周りに迷惑をかけてしまった。

もうダメだ。

感情・行動(C):

落ち込む

勉強をやめる

引きこもる

論駁(D):

テストで点数が悪かったからといって、「自分は勉強ができない」と考えるのは極端すぎる。

勉強ができないわけではない。今回たまたま点数が悪かっただけかもしれない。

周りに迷惑をかけてしまったとしても、それは自分のせいではない。

代替的な思考(E):

次回はもっと勉強して、良い点を取ろう。

間違えた問題は復習して、理解を深めよう。

テストの結果は気にせず、これからも頑張ろう。

ABCDE理論の活用方法

ABCDE理論は、以下のような方法で活用することができます。

自分の思考パターンを認識する: ABCDE理論を活用することで、自分がどのような思考パターンを持っているのかを認識することができます。

不合理な思考を特定する: ABCDE理論を活用することで、自分の問題を引き起こしている不合理な思考を特定することができます。

論駁によって不合理な思考を否定する: ABCDE理論を活用することで、論駁によって不合理な思考を否定することができます。

代替的な思考を導き出す: ABCDE理論を活用することで、不合理な思考を代替的な思考へと導き出すことができます。

ABCDE理論は、セルフケアとして活用することができます。紙とペンさえあれば、どこでも実践することができます。

ABCDE理論について詳しく知りたい場合は、以下の参考URLを参照してください。

論理療法とは? | REBT研究所: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjomh/31/1/31_57/_article/-char/ja/


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